大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和42(オ)360 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人阿部民次、同石川清子、同今中美耶子の上告理由第一点(1)につい

て。

原判決挙示の証拠によれば、訴外亡Dと被上告人B1との間に本件土地につき建

物の所有を目的とする賃貸借がなされた旨の原判決の事実認定は肯認できないわけ

ではなく、この点の原判示に所論の違法は認められない。

論旨は、ひつきよう、右事実認定を非難するに帰し、採用しえない。

同第一点(2)について。

原判決は、右訴外人が被上告人B1から同B2への土地転貸につき承諾を与えた

事実を認定し、契約の解除権が発生しないものと判断したのであつて、もとより所

論の意味合いにおける解除の効力如何を論ずべき場合でないことは明らかであるか

ら、論旨は理由がない。

同第二点(1)について。

被上告人B1が建物の所有を目的として本件土地を賃借した旨の原判決の認定判

断が正当であることは右に述べたとおりであり、土地の賃借人もしくは適法な転借

人においてその地上に所有権の登記のある建物を有する以上、たとえその登記が、

土地の賃貸人からの申請に基づき、建物所有者に対してなされた処分禁止の仮処分

命令の登記をなす前提として、登記官吏の職権をもつてなされたものであつたとし

ても、なお土地の賃借権もしくは転借権をもつて第三者に対抗することができるも

のと解すべきである(大審院昭和一三年(オ)第八一一号同年一〇月一日判決、民

集一七巻一九三七頁参照)。したがつて、所論は採用しえない。

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同第二点(2)について。

原判決挙示の証拠によれば、前記訴外人が被上告人B2への本件土地転貸に対し

承諾を与えた事実を認めることができないわけではない。所論は違法をいうが、そ

の実質は、原判決の右事実の認定を非難するにとどまるものであつて、採用しえな

い。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

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